スキャムサイトの見分け方(特徴編)
ネット副業とスキャム
Scam(スキャム)とは日本語で「詐欺」の事。相手の顔も商品も、現実に見る事はできないのだからインターネットとスキャムは切っても切れない関係。特にクリックポイントサイトやリードメールは、画面上だけで全てやりとりが済んでしまうので海外ではスキャムの巣窟となっている。ましてや楽をして小銭を稼げれば、と夢見がちな人が集まるサービスなのだから、騙す側としても仕事がし易い。かくなる管理人も、持て余していた暇な時間をネット副業に費やし始めた当初は何度か痛い目に合った。何年も経験を積んだ現在でも、新しいサイトを検証するとスキャムに引っかかる事が未だにある。また、何度も誠実に報酬を支払ってくれていた贔屓の優良サイトが、運営困難となりスキャムに様変わりする事も経験した。
誰でも詐欺に引っかかって気分の良い人はいない。出来る事なら避けて通りたいわけだが、甘い話があるとついのっかってしまうのが人の心情。正直な意見としては、『海外のポイントサイト』の読者の方にはこのグログでおすすめしている以外のサイトにはあまり気軽に登録しては欲しくない。管理人たつが自ら毒味をした以上は、後々スキャムに様変わりしてしまうリスクは完全には否定出来ないにしても、比較的に安全なサイトを紹介している自信があるからだ。どうしても自ら新しいネット副業を開拓したいという方は、まず管理人が培ったスキャムの見分け方に関するノウハウを少しでも参考にして欲しい。
スキャムサイトの特徴
オレオレ詐欺でもそうだが、スキャマー(詐欺師)という人種は次から次へと新たな騙し方を開拓してくるもの。その為、完全にスキャムを防ぐ事は難しいが、おおよそどのスキャムサイトにも共通した特徴はいくつかある。
- 胡散臭さい: サイトを見てとりあえず「胡散臭い」と直感的に思ったなら、大概はアタリ。
- 広告やポップアップが多い: サイト上の広告の数が全体的に多かったり、またポップアップが現れるようなサイトは旧来のスパムサイトの典型。
- エラーが多い: ポイントを獲得しようとしたり、換金を求めるとエラーが起きるサイトもスキャムの典型。換金を要求した日以降、ログインできなくなるといったパターンもある。
- トップページに動画や音声ガイダンスがある: 動画や音声の自動再生は、ウェブデザインにおいてマナー違反とされている。いきなり音声が流れれば、誰でもビックリするからだ。ただし、インターネット初心者の注意を引くには十分な効果があり、インターネット詐欺に引っかかるユーザに限ってこれら「素人」が多いことをスキャマーは知っている。何より、この手の動画や音声ガイダンスは商品やサービスの妥当性をしきりに訴えるのだが、そもそも本当に優良な内容であればユーザの不意をついてまでそれを伝える必要は無い。
- 報酬が良過ぎる: 種類別のおすすめサイト一覧表で見比べてくれれば分かると思うが、どんなネット副業にもおおよその「相場」というものがある。例えばクリックポイントが単価$0.10以上とか、無料の報酬案件が毎回$1.00以上というのは怪しい。「甘い話」には大抵、落とし穴があるものなのだ。「月にXX万も儲かります!」といった謳い文句はその典型。
- 入会報酬がある: 「今なら入会するだけで$XX.XXプレゼント!」などと謳っているサイトも危ない。広告主がアフィリエイターに広告料や成果報酬を払うならともかく、まだ何もしていないユーザにお金をばらまくのはおかしい。ユーザにお金をばらまきたいなら、ポイントサイトの運営などしないで募金でもすべきだろう。こういったサイトは大概、最低換金額と入会報酬の差分を収益として騙し取ろうとしている場合が多い。
- 初期費用がかかる: 逆に入会費などを取られるのはもっとおかしい。確かにサイトを構築して運営するには多少の経費は掛かるだろうが、広告主からの依頼はサイトの運営者がお金を払って買って来ているわけではない。むしろ広告主の方がサイト側にお金を支払い、その一部をユーザ達と分け合うのだから、実際に依頼をこなす我々が初期費用を取られるのはおかしい。
- 過剰に個人情報を求められる: ネット上のサービスに登録するのに必要なのは、最低レベルだとEメールアドレスとせいぜい名前くらい。もしそのサイトが何かを送付する事があるのであれば(小切手払いのポイントサイトや、物品のやりとりをするネットショップやオークションなど)、電話番号や住所を聞かれる事もある。しかしそれ以上のプライベートな情報を聞かれるのはおかしい。例を挙げると、クレジットカード番号や他のサイトのパスワード、アメリカであれば社会保障番号(SNN)などは真っ当なサービス提供には必要がない筈だ。
- 連絡手段が無い: 大概のポイントサイトの連絡手段はメール送信フォームがあるだけだが、それすら無いのは怪しい。というのも、真っ当なサイト運営者にとってユーザの意見やサイトのバグ報告は、今後の集客の為にとても貴重な情報だからだ。また、連絡手段はあってもほとんど機能していない(まともに返事が来ない)のも同様に危ない。
- フォーラム(掲示板)がない: ユーザ掲示板というのは、そのサイトの情報がユーザ間で最も早く共有されるおおやけのスペースだ。一番乗りで最低換金額に到達した1人のユーザが「報酬が支払われない」と掲示板で騒ぎ出せば、その情報は瞬く間に他のユーザや登録希望者の不安を煽り、折角手間隙かけて作ったスキャムサイト(?)がその時点で炎上してしまう。仮に掲示板があっても、書き込みが出来なかったり消されたり、また他のユーザからまともな返答がないようなら疑うべきだ。
以上が管理人たつが今まで遭遇したスキャムサイトの特徴だ。これらに当てはまるからと言って必ずしも詐欺だとは限らないが、少なくとも「優良サイト」の規格から外れている事は確かだ。こういうサイトへの登録を検討する際は十分に気をつけよう。
優良サイトの特徴
上に挙げたスキャムサイトの特徴が一つも当てはまらないからと言って、それが優良サイトだと安心するには少し早い。優良サイトにもいくつかの特徴があるので、それらの項目にどの程度当てはまるかも確認して欲しい。
- 企業情報がある: 企業概要などのページがちゃんとあり、そこに載っている住所や電話番号が現実に有効なものであればかなり信用できる。ポイントサイトなどは個人が運営している場合が多いのでそうもいかないが、アンケートサイトなどはちゃんとした登録企業のものである事が多い。
- 紹介報酬制度がない: 紹介報酬制度はユーザを集めるのに一見効果的に思えるが、悪質ユーザを引き寄せ易い。老舗の優良サイトの場合それなりのユーザ数を既に確保しているので、逆に悪質ユーザの閉め出しを望んでいるケースが多い為、紹介報酬制度を撤廃している。
- 有料サービスがない: それなりの広告主をクライアントに持っていて、広告料以外の収益に頼る必要の無い優良サイトはユーザからお金を取る必要も無い。ただし、クリックポイントサイトなどでは悪質ユーザを避けるために有料会員制度などを設けている場合も多いので、一概には言えないが。
- 広告主がしっかりしている: 大手上場企業や公的機関が広告やアンケートを掲載しているサイトは、それらの組織が有効な宣伝媒体として認めている以上、手堅い。
やはりこれらに該当するというだけで優良サイトとして信じ込むのも危ないが、先に紹介したスキャムの特徴にほとんど当てはまらず、優良サイトの特徴をいくつか備えていればそれなりに信用できるサイトだと言えよう。逆に、少しでも怪しいと感じるならすぐに登録せず、様子を見ながら情報収集をするのが賢い。
ドメインの登録情報を検証する
サイトのアドレスかIPを入力すると、そのドメインの登録情報を見れるサービス - 通称「whois」というもの - があるのを知っているだろうか。利用しているサーバーにもよるが、登録者の連絡先や契約期間などが分かるので、スキャムかどうかを判断するのに役立つことがある。MacやLinuxなどのUnix系のOSにはこの機能は予め内蔵されており、コマンド画面から実行できる。Windowsユーザでも、whois検索サービスを無料提供しているサイトは多数あるからそれを利用すれば良い。いくつかアメリカのwhois検索サイトを挙げよう;
個人的にはWhois.comがおすすめだ。ちなみに日本のドメインの登録情報は主にJPRS(日本レジストリサービス)が管理しているので、興味があれば気になる国内のサイトを調べてみると良いだろう。
さて、試しにWhois.comを使って老舗PTCサイト「Neobux」と、2009年6月に開設され半月足らずでスキャムとの検証結果が出ていた「DudeBux」の登録情報を検索してみた。
Neobux | DudeBux |
---|---|
NOTICE AND TERMS OF USE: ・・・(中略)・・・ http://www.networksolutions.com Visit AboutUs.org for more information about NEOBUX.COM AboutUs: NEOBUX.COM Registrant: NeoDev, Lda. NeoDev, Lda. Apartado 4033 EC SRA. HORA Senhora da Hora, Senhora da Hora 4461-901 PT Domain Name: NEOBUX.COM ・・・(中略)・・・ Administrative Contact, Technical Contact: NeoDev, Lda. NeoDev, Lda. Apartado 4033 EC SRA. HORA Senhora da Hora, Senhora da Hora 4461-901 PT None Record expires on 10-Mar-2019. Record created on 10-Mar-2008. Database last updated on 9-Jul-2009 01:30:54 EDT. Domain servers in listed order: ns1.lnhi.net ns2.lnhi.net 65.36.160.56 ns3.lnhi.net 65.36.160.18 | The data in the HostMonster.Com WHOIS database is provided |
さて、この検索結果からいくつかの事柄が分かる;
- 登録元(host): 2つのサイトはそれぞれ「NetworkSolutions」と「HostMonster.com」で登録されている。
- 契約者(registrant): Neobuxの契約者が「NeoDev」という企業である事がNetworkSolutionsの登録情報には記載されており、住所と連絡先Eメールアドレスも載っているが、DudeBuxの契約者が何者なのかは記載されていない。(代わりにHostMonster.comの情報が載っている)
- 登録期間(expiry): Neobuxのドメインは2008/03/10~2019/03/10の10年登録だが、DudeBuxは2009/06/13~2009/06/13の1年登録。
数ヶ月か数週間で報酬を持ち逃げする予定のスキャムサイトには、長期契約は不要だろう。「優良サイトの特徴」でも最初に紹介したが、企業の情報が分かるというのも安全性が増す。世界最大手のネットオークションサイトeBayに関して言えば、検索すると独自のサーバーを使っていることが一目で分かるぐらいだ。こういったドメインの登録情報からサイトや契約者の良し悪しを推測できということだけでも、覚えておいて損はないだろう。
- 検索エンジンで調べる (調査編)
- スキャム情報サイトで検索する (調査編)
- 情報共有サイトで聞く (調査編)
コメント 0